高校生のための小論文の書き方|入試対策
目次
高校生の小論文の書き方
大学入試で行われる小論文は、レポートや論文、論説文などと同じく説明的文章の1つです。大学入試の小論文では、「明確な理由、根拠」を示した上で、「なぜそのような考えに至ったのか」「なぜその内容を正しいと判断したのか」など説明や理由を、順を追って書いていかなければなりません。
「論じる」とは、筋道を立てて述べるという意味であり、小論文では根拠をもとに自分の考えを論じることが必須条件となります。ここでは、高校生にとって大学入試合格に欠かせない課題の1つである、小論文の重要性や書き方、ポイントなどを解説します。
高校生の小論文の書き方は構成が重要
高校生にとって、小論文を上手に書くためには明確で論理的な構成が不可欠です。
構成は、一般的に序論(問題提起)・本論(原因分析)・結論の三部構成です。序論とは問題提起ともいいます。これから論じるテーマを明確にして、読み手の興味を引く引用や事実を挙げながら、論文の方向性を示す重要な段落です。
本論(原因分析)では、序論で挙げたテーマの主張や根拠を整理し、段落ごとにアイディアを明確に取り上げていくことがポイントとなります。段落の遷移がスムーズであることや、論理的なつながりを持たせることで、読み手が文章の流れを追いやすくなるように仕上げましょう。
結論は、提起した問題の解答や答えに至るまでのプロセスを簡潔にまとめ、最後に強力な印象を与えることが求められます。
構成を明確にすることは、読み手が論文の主題を理解しやすくなるだけではなく、論文全体が一貫性を持つため、印象を向上させる効果があります。したがって、高校生が小論文を書く際は、構成に充分な注意を払い、テーマや段落ごとの展開を適切に行う工夫が重要です。
高校生の小論文の書き方のコツ
高校生が小論文を書く上での重要なコツの一つは、自分の考えや意見をしっかりと表現することです。
論文は、単なる情報の羅列ではなく、受験生の考えや意見を反映させなければなりません。自分の経験や感情を正直に書いたり、自分の言葉で表現したりすることで、より個性が表れるため、読み手に響く論文に仕上がります。ただし、感情や経験を書く際には独りよがりにならないように、客観的であることを心がけ、論理的な展開を忘れずに行うことが大切です。
また、具体的な例やエビデンスなどを挙げることもコツと言えるでしょう。抽象的な言葉や一般的な主張だけではなく、自分の判断のもととなる実例や資料を引用して主張を裏付ければ、論文の説得力がより高まります。信頼できるデータを挙げることにより、読み手は論文の内容に納得しやすくなるのです。
もう一つコツとして挙げられるのは、無理をして難しい言葉を使わないようにすることです。論文というと、難しい言葉を使うイメージがあるかもしれません。また、難しい言葉を盛り込むことで、小論文の体裁が整うような感じもするでしょう。しかし、その言葉の漢字や意味を間違えてしまうと、減点対象となってしまうので要注意です。
例えば、「意味深長(いみしんちょう)」を「意味慎重」と書き間違えたり、否定的な意味を持つ「美辞麗句(びじれいく)」を肯定的な意味で捉えたりすると、減点されてしまいます。そのため、四字熟語などで難しい表現を使うときは、必ず意味や漢字を調べるか、自信がなければ使わないようにしましょう。
高校生の小論文の書き方で注意したいこと
高校生の小論文を書く上での注意点として、一貫性を保つことが挙げられます。テーマや主張がブレないように気をつけ、各段落で筋の通った展開ができるように書きましょう。主題を逸脱することなく、焦点を絶えず保つことで、読み手が理解しやすくなり論文の説得力も高まります。
また、十分な調査や研究を行うことも欠かせません。信頼性のある情報やデータを引用することで、論文の信ぴょう性が増し、自分の主張をより強力に裏付けることができます。誤った情報や誤解を招くような記述は避け、客観的な立場から主題を考えることが重要です。
さらに、文法や表現にも注意しましょう。誤字や脱字を避け、文の構造が明確であることを確認します。正確かつ丁寧に書かれた文章は読み手をしっかり考慮している姿勢が表現できるだけではなく、論文の質を向上させることにもつながります。
高校生が小論文を書く際は、これらの注意点を踏まえてから書き始めましょう。特に、構成の一貫性を保ちながら、自分の声を反映させ、具体的で信頼性のある情報を活用し、読み手を意識した文体で表現することが鍵となります。
まとめ
小論文は、受験生にとっては書き慣れないものなので、苦手意識が強いかもしれません。しかし、ポイントや注意点を押さえて構成を組み立てておけば、比較的スムーズに進められます。とはいえ、ただ書くだけでは合格ラインに届かないのも事実なので、受験対策を行っている塾の利用も検討してみることをおすすめします。
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